カトリック精神による『こころの教育』 感覚

当園が目指す「いのちの教育」は、敬虔なカトリック信者であるマリア・モンテッソーリが確立したモンテッソーリ教育によって支えられています

感覚

人は感覚を通じて、ものごとを理解します。「感覚」とは、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚といった「五感」のことです。たとえば「1cm角のサイコロとはどんなもの?」と聞かれれば、それがどんなものなのか、大人はすぐに頭に浮かべることができます。これは、私たちがこれまでの経験から「感覚」を通して得たさまざまな情報を持っているからこそ、その大きさや感触を容易に想像することができるということです。

しかし、子どもたちはサイコロという概念を、はじめから持っていません。それが四角いのか丸いのか?1cmとは何のことを指しているのか?ひいては、四角とはどういう形なのか?丸とは何のことなのか?という概念は、まだないのです。

まわりの情報を得るための唯一の方法は、感覚器官を使うことです。子どもたちは五感を通してさまざまな情報(色、形、大きさ、太さ、長さ、肌触り、音の強弱、香り、味など)を吸収します。道端で小さな虫をじっと見つめたり、大人では気づかないような周囲の音に興味を示したりするのも、感覚を洗練させるための行為と言われています。

モンテッソーリ教育では、本物の素材感を知ることを特に大切にしています。教具の一つである「ひみつ袋」には、ミニチュアのランドセルやスプーンなどが入っており、これらは全て本物と同じ天然皮革や木でできています。2つのひみつ袋の片方から取り出したものと同じものを、もう一つのひみつ袋から中身を見ずに触覚を頼りに選ぶ、という教具です。こうした小さな教具一つにおいても「本物」に触れるということを体感しながら、感覚を洗練させていきます。

こうした教育の環境を常に魅力的にととのえるため、教具の準備は職員の大切な仕事の一つです。あるときは合羽橋の道具街へ出かけ、教具として利用できそうなものを手分けして選びます。また旅行先で出会った手作りの木工品も、素晴らしい教具と出会うチャンスです。